大賞に中日新聞グループの「平和の俳句」

 

第21回平和・協同ジャーナリスト基金賞を発表

 

 平和・協同ジャーナリスト基金(PCJF)は、2015年12月3日、第21回平和・協同ジャーナリスト基金賞を発表しました。今年度は、応募・推薦合わせて84点(活字部門39点、映像部門43点、インターネット関係2点)が寄せられ、鎌倉悦男(プロデューサー・ディレクター)、佐藤博昭(日本大学芸術学部映画学科講師)、清水浩之(映画祭コーディネーター)、高原孝生(明治学院大学教授)、鶴文乃(フリーライター)、前田哲男(軍事ジャーナリスト)、森田邦彦(翻訳家)の7氏による選考委員会の審査の結果、次の8点が選ばれました。贈呈式は12月12日(土)午後、東京・内幸町の日本プレスセンター内、日本記者クラブ大会議室でおこないます。

◆基金賞=大賞(1点)

中日新聞社の「『平和の俳句』など戦後70年の平和主義を見つめ直す一連の報道」

◆奨励賞(6点)

 神奈川新聞取材班の「時代の正体――権力はかくも暴走する」(現代思潮新社)

 SEALDs編著の「SEALDs 民主主義ってこれだ!」(大月書店)

 下野新聞社取材班の「とちぎ戦後70年――終戦記念日特別紙面と一連のキャンペーン報道」

 西日本新聞安保取材班の「戦後70年 安全保障を考える」

 日本テレビ制作の「南京事件 兵士たちの遺言」

 本田雅和・朝日新聞南相馬支局長の「朝日新聞連載ルポ『プロメテウスの罠』シリーズ・希望の牧場」

 

◆荒井なみ子賞(1点)

漫画家・西岡由香さん(長崎市)の「被爆マリアの祈り――漫画で読む三人の被爆証言」(長崎文献社)

 応募・推薦のあった作品は、活字部門、映像部門とも、昨年から今年にかけての政治・社会情勢を反映して、集団的自衛権、憲法改定、安保関連法、原発といった問題を論じたものが多く、さらに、今年が「戦後70年」という節目の年に当たったため、過ぐる戦争を回顧して、日本人の戦争体験を検証した力作が地方紙、ローカルテレビ局で目立ちました。

 

 

 

 基金賞=大賞には、中日新聞社の『「平和の俳句」など戦後70年の平和主義を見つめ直す一連の報道』が選ばれました。「平和の俳句」は中日新聞、東京新聞、北陸中日新聞など中日新聞グループの朝刊に連載されたもので、1日1句。「平和への思いを俳句の形でつぶやいてほしい」と読者に呼びかけて募り、選者は俳人の金子兜太、作家いとうせいこうの両氏。選考委では「安保関連法などで日本の平和主義が大きく揺らいだ年の新聞の企画としては出色」「ジャーナリズムに新しい地平を開いた」「5歳から100歳までの人が参加しているのは素晴らしい]とされました。さらに「中日新聞グループが憲法、安保関連法案などの問題で積極的な報道を展開した点も評価したい」という声もあって大賞を贈ることになりました。

 

 

奨励賞には活字部門から5点、映像部門から1点、計6点が選ばれました。

 まず、神奈川新聞取材班の『時代の正体――権力はかくも暴走する』ですが、選考委では「ジャーナリズムでは一般的に客観報道が原則とされるが、ここでは、時として記者たちが客観主義の枠をはみ出て、取材対象、例えば安保問題、米軍基地、ヘイトスピーチなどに肉迫している。それが、読者の心をつかむ迫力ある記事となっている」と絶賛されました。

 

 

 

 SEALDs編著の『SEALDs 民主主義ってこれだ!』は、安保関連法案反対運動に登場して一躍世間の注目を集めたSEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)に参加している学生たちの主張や、メンバーの奥田愛基氏が参院特別委で意見陳述した全文などが収録されています。「SEALDsの行動を理解するには最適の文献」と、全会一致で授賞がきまりました。

 下野新聞社取材班の『とちぎ戦後70年――終戦記念日特別紙面と一連のキャンペーン報道』は、戦後70年を機に栃木県民の戦争体験を検証したものです。「同様の企画がいくつかの地方紙によって取り組まれたが、下野新聞のそれは質・量ともに群を抜いている」「まさに新聞社の総力を挙げて取り組んだことがうかがえる大作」と評価されました。

 西日本新聞安保取材班の「戦後70年 安全保障を考える」は、日本にとっての安保問題をさまざまな観点から総合的に論じた連載企画です。選考委では「安保問題を深く理解するのに役立つ力作」「専守防衛を見直したドイツ、報復テロの後遺症に悩むスペイン、帰還兵の自殺が社会問題化している米国の現状を伝えるルポは読ませる」といった声が上がりました。

 原発関係で1点入れたいということで選ばれたのが、本田雅和氏の『朝日新聞連載ルポ「プロメテウスの罠」シリーズ・希望の牧場』でした。これは、福島第1原発から14キロしか離れていない旧警戒区域で被曝した牛300頭を今なお飼い続けている酪農家の吉沢正巳氏を取り上げた連載です。「原発事故から4年たった被災地の現状と、この間、国や電力会社が何をやってきたかをリアルに伝える優れたレポート」とされました。

 映像部門で奨励賞に選ばれたのは『南京事件 兵士たちの遺言』です。2015年10月4日深夜、日本テレビ系列でNNNドキュメント’15として放映されました。選考委では「日本の政治家や評論家等の一部には、南京事件はなかった否定する人々がいるが、そうした情況の中で、この事件を、兵士の陣中日記等から、本格的にきちんと伝えようとした製作姿勢には評価すべものがある」とされました。

 映像部門では、他に候補作品がたくさんありましたが、選考委では「意欲は買うが、完成度がいまいちという作品が多かった」という意見が強く、入賞は『南京事件 兵士たちの遺言』1本にとどまりました。

荒井なみ子賞には西岡由香さんの『被爆マリアの祈り――漫画で読む三人の被爆証言』が選ばれました。この賞は、当基金の発展に尽力された故荒井なみ子さんからの寄付金を基に創設された賞で、女性のライター、あるいは女性問題をテーマとした作品の筆者が対象。西岡さんの受賞は7人目です。長崎で被爆した3人の体験を通して原爆被害のすさまじさと被害を乗り越えて生きてゆく人間のたくましさを漫画で表現したものですが、選考委の評価は「読みやすい」「若い人たちにも原爆被害を知ってもらうには、漫画が効果的。その試みに挑戦しつつあることにエールを送りたい」というものでした。

 そのほか、活字部門では、朝日新聞編集委員の高木智子さんの『隔離の記憶 ハンセン病といのちと希望と』、イラストレーター・橋本勝氏の『長年にわたる一連の風刺漫画』、共同通信社編集委員・石井暁氏の『「防衛省 文官統制全廃へ」のスクープ』、那須南九条の会編の『もう戦争はこりごりだ』、映像部門では読売テレビ制作の『9条を抱きしめて~元米海兵隊員が語る戦争と平和~』が最終選考まで残りました。

 

 

 

候補作品84点は以下の通りです。(●は映像関係、カッコ内は推薦者・敬称略)

 

1 増山麗奈監督作品「ママの約束~原発ゼロでみつけた本当の豊かさ~」<アース   アートファクトリー、2014>(自薦)

2 女たちの戦争と平和資料館編著「日本軍『慰安婦』問題 すべての疑問に答えます。」<合同出版、13・11・5>(坂上美樹)

 

3 藤本幸久・影山あさ子監督作品「圧殺の海」<森の映画社、2015>(鎌倉悦男、清水浩之)

4  坂田雅子監督作品「わたしの、終わらない旅」<シグロ、2015>(西晶子、鎌倉悦男、清水浩之)

5 真鍋俊永監督作品「みんなの学校」<関西テレビ、2015>(鎌倉悦男、清水浩之)

6  鎌仲ひとみ監督作品「小さき声のカノン」<ぶんぶんフィルムズ、2015>(鎌倉悦男、清水浩之)

7 土井敏邦監督作品「“記憶”と生きる」<配給きろくびと、2015>(鎌倉悦男、清水浩之)

8 松島哲也監督作品「ソ満国境 15歳の夏」<製作委員会、2015>(鎌倉悦男、清水浩之)

9 ジャン・ユンカーマン監督作品「沖縄 うりずんの雨」<製作・配給シグロ、2015>(窪川典子、西晶子、鎌倉悦男、清水浩之)

10  山田火砂子監督作品「山本慈昭・望郷の鐘 満蒙開拓団の落日」<現代プロ、2015>(鎌倉悦男、清水浩之)

11 島岡幹夫「生きる」<自費出版>(足羽潔)

 

12 中日新聞社「『平和の俳句』など戦後70年の平和主義を見つめ直す一連の報道」(漆原淳俊、稲熊均)

 

13 楠山忠之監督作品「ひとりひとりの戦場」<オリオフィルムズ他、2015>(鎌倉悦男、清水浩之)

14 渡辺謙一監督作品「天皇と軍隊」<渡辺クリスティーヌ他、2009>(鎌倉悦男、清水浩之)

15 毎日放送「家族づくり~子供達と里親の一年~」<15・3・29放映>(坪井兵輔)

16 毎日放送「映像’14 知られざる最前線~神戸が担った“日米同盟”」<14・9・21放映>「映像’15 よみがえる最前線~神戸と核と軍事同盟~」<15・7・26放映>(坪井兵輔、鎌倉悦男)⇒坪井氏は第20回奨励賞(2014年)を受賞

 

17 峯良一編著「金正恩の北朝鮮」<遊絲社>(自薦)

 

18 橋本勝「長年にわたる一連の風刺漫画」(自薦)

 

 

19 那須南九条の会編「もう戦争はこりごりだ」(松永博)

 

20 石井暁「『防衛省 文官統制全廃へ』のスクープ」(折本和司)

 

21 秋山理央撮影・編集監督作品「全国デモめぐり」<2015>(清水浩之)

 

22 是枝裕和監督作品「いしぶみ」<広島テレビ、15・8・7放映>(清水浩之)

23 小学館集英社プロダクション「団地ともお 夏休みスペシャル」<15・8・15放映>(清水浩之)

24 佐竹直子「獄中メモは問う 作文教育が罪にされた時代」<北海道新聞社>(自薦)⇒今年度日本ジャーナリスト会議賞受賞

 

25 上丸洋一「新聞と九条」<朝日新聞連載>(岩垂弘)⇒上丸氏は12年に第18回奨励賞受賞

 

26 毎日新聞夕刊特集ワイドの「『平和』の名の下に」などの企画」(岩垂弘)

 

  1 吉田善明「平和と人権の砦 日本国憲法」<敬文堂>(田仲曉子)

 

28 中国放送「母子草の花~原爆小頭症患者 母と子の70年~」<15・7・26放映>(自薦、清水浩之)

  29 中国新聞社「学ぼうヒロシマ 中学生新聞」<2015>(岩垂弘)

 

 30 信濃毎日新聞社「戦後70年 信州から『平和』を問う」(伊藤力司)

 

 31 おのだめりこ編著「戦争しない国が好き!」<高文研>(川田志津子)

 

 32 西日本新聞社安保取材班「戦後70年 安全保障を考える」(山浦修)

 

 33 浅川保「地域に根ざし、平和の風を」<平原社>(春日正伸、浅川保)

 

 34 山梨平和ミュージアム編「戦時下・戦後を生きて」<山梨ふるさと文庫>(春日正伸、浅川保)

 

 35 渋井哲也・長岡義幸・渡部真「復興なんて、してません」<第三書館>(河合力)

 

 36 朝日新聞政治部取材班「安倍政権の裏の顔」<講談社>(河合力)

 

 37 高木智子「隔離の記憶 ハンセン病といのちと希望と」<彩流社>(自薦)

 

 38 関千枝子「ヒロシマの少年少女たち」<彩流社>(小俣光子)

 

 39 アジア記者クラブの一連の活動(木村知義)

 

 40 西岡由香「被爆マリアの祈り-漫画で読む三人の被爆証言」<長崎文献社>(関口達夫)

 

 41 上毛新聞「『御巣鷹日記』など日航ジャンボ機墜落事故30年に合わせた一連の企画」(関口健太郎)

 

 42 ジョン・ミッチェル著、阿部小涼訳「追跡・沖縄の枯れ葉剤 埋もれた戦争犯罪を掘り起こす」<高文研>(芦澤礼子)

 

 43 キャサリン・ジェーン・フィッシャー著、井上里訳「涙のあとは乾く」<講談社>(芦澤礼子)

 

 44 神奈川新聞取材班「時代の正体-権力はかくも暴走する」<現代思潮新社>(中村易世)

 

 45 SEALDs編著「SEALDs 民主主義ってこれだ!」<大月書店>(中村易世、丸浜江里子)

 

46 RKB毎日「抗いの記 記録作家・林えいだい」<15・10・2放映>(中村易世)

47 NNNドキュメント’15「戦後孤児たちの遺言 地獄を生きた70年」<15・3・22放映>(中村易世、清水浩之)

48 日本テレビ「南京事件 兵士たちの遺言」<15・10・4放映>(中村易世、鎌倉悦男、清水浩之)

49 NHK熊本放送局「私は戦場に行かない~命がけで“非戦”つらぬいた青年~」<15・10・26放映>(中村易世)

50 ラジオ・アクセス・フォーラムの「ラジオフォーラム」(中村易世)

 

51 IWJ(代表・岩上安身)によるインターネット上での一連の現場中継放送とインタビュー番組(中村易世、丸浜江里子)

 

52 岩崎雅典監督作品「福島 生きものの記録シリーズ3 拡散」<群像舎、2015>(笠原眞弓、鎌倉悦男、清水浩之)

53 ノーニュークス・アジアフォーラム編著「原発をとめるアジアの人びと ノーニュークス・アジア」(笠原眞弓)

 

54 小熊英二製作・監督作品「首相官邸の前で」(2015、鎌倉悦男、清水浩之)

55 森康行監督作品「種まきうさぎ、2015」<製作委員会>(鎌倉悦男、清水浩之)⇒森康行氏は第9回奨励賞(2003年)を受賞した「こんばんわ」の監督

56 加藤哲監督作品「日本零年」<東風舎、2015>(鎌倉悦男、清水浩之)

57 斉木貴郎製作監督作品「17才の別れ」<サイズ、2015>(鎌倉悦男、清水浩之)

58 伊東英朗監督作品「放射線を浴びたX年後2」<南海放送、2015>(鎌倉悦男、清水浩之)

●59 若月沿監督作品「筑波海軍航空隊」<プロジェクト茨城、2015>(鎌倉悦男、清水浩之)

 

●60 松村克弥監督作品「サクラ花-桜花最期の特攻-」<製作委員会、2015>(鎌倉悦男、清水浩之)

 

●61 池谷薫監督作品「ルンタ」<蓮ユニバース、2015>(鎌倉悦男、清水浩之)⇒蓮ユニバースは「蟻の兵隊」で第12回奨励賞(2006年)を受賞

 

●62 NNNドキュメント’15「これが最後です さようなら」<札幌テレビ、15・8・30放映>(鎌倉悦男、清水浩之)

 

 63 稲葉耶季「食べない、死なない、争わない」<マキノ出版>(小俣光子)

 

 64 大石芳野「戦争は終わっても終わらない」<藤原書店>(小俣光子)

 

65 班忠義監督作品「太陽がほしい-『慰安婦』とよばれた中国女性たちの人生の記録」<ドキュメンタリー映画舎人間の手、2015> (小俣光子)

66 テレビ静岡「つなぎ手~週3日の平和資料館~」<15・5・31放映>(橋本真理子、清水浩之)

67 福井テレビ「私を覚えていてください 素敵な日本人へ」<15・5・30放映>(酒井美樹男)

 68 下野新聞社取材班「とちぎ戦後70年-終戦記念日特別紙面と一連のキャンペーン報道」(三浦一久)

 

 69 静岡新聞社取材班「轍(わだち)しずおか戦後70年」(宮城徹)

 

 70 琉球新報社「特集『戦場(いくさば)をたどる』を中心とした沖縄戦の一連報道」(松元剛)

 

 71 沖縄タイムス社「戦後70年 沖縄戦を次代につなぐ一連の報道」(与那嶺一枝)

 

 72 小林節子「私は中国人民解放軍の兵士だった-山邊悠喜子の終わりなき旅」<明石書店>(丸浜江里子)

 

73 塚本晋也監督作品「野火」<2015>(丸浜江里子、清水浩之)

 74 本田雅和「朝日新聞連載ルポ『プロメテウスの罠』シリーズ・希望の牧場」(山本宗輔、白石草)

 

 75 遠藤美幸「『戦場体験』を受け継ぐということ」<高文研>(亀岡敦子)

 

 76 栗原俊雄「遺骨 戦没者310万人の戦後史」<岩波新書>(亀岡敦子)

 

77 読売テレビ「9条を抱きしめて~元米海兵隊員が語る戦争と平和~」<15・5・4放映>(鎌倉悦、清水浩之男)

78 読売テレビ「凍土の記憶~シベリア抑留伝える女子高校生~」<15・11・1放映>(鎌倉悦男)

79 朝日放送「『デモなんて』SEALDsの若者たち」<15・10・13放映>(清水浩之)

80 フジテレビ「生きがい 千匹の猫と寝る女」<15・3・1放映>(清水浩之)

81 三上智恵監督作品「戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)」<ドキュメンタリージャパンほか、2015>(佐藤博昭)⇒三上氏は12年に琉球朝日放送・制作「標的の村」で第18回奨励賞受賞

82 本橋成一監督作品「アラヤシキの住人たち」<ポレポレタイムス社、2015>(佐藤博昭)

83 河合弘之監督作品「日本と原発 4年後」<Kプロジェクト、2015>(清水浩之)

84 毎日放送「なぜペンをとるのか~沖縄の新聞記者たち~」<15・9・27放映>(清水浩之)

「神話」でなく真実を!

 

沖縄と原発をテーマの講演会に300人

 

平和・協同ジャーナリスト基金は2015年7月4日、明治学院大国際平和研究所との共催で「『神話』でなく真実を! 沖縄・原発・これからの日本」と題する講演会を、東京都港区白金台の明治学院大学白金校舎3号館地下3101教室で開きました。当基金が基金賞受賞団体の代表を招いて講演会(報告会)を開くのは5年ぶりのことでしたが、取り上げたテーマが「沖縄問題」「原発問題」といって時宜にかなったものだったせいか、入場者は予想をはるかに上回る約300人に達し、用意した資料が足りなくなり、急きょ増刷したほどでした。

講師は、第20回基金賞(大賞)を受賞された沖縄タイムス社から阿部岳・北部報道部長、やはり第20回基金賞(大賞)を受賞された琉球新報社から島洋子・東京報道部長、第20回奨励賞を受賞された朝日新聞特別報道部から市田隆・編集委員の3氏で、それにコメンテーターを軍事ジャーナリストの前田哲男さんにお願いしました。 4氏の発言要旨は以下の通りです。 阿部岳・沖縄タイムズ社北部報道部長「辺野古新基地 強行の現場から」 「殺人鉄板」に座り込む市民」 安倍首相が知事に就任した翁長雄志氏に「普天間飛行場問題は辺野古への移転が唯一の解決策であると考えているところでございまして、これからも我々政府が丁寧なご説明をさせていただきながら、ご理解を得るべく努力を続けていきたい」と言ったが、沖縄の人間は、嘘つけってみんな思ってる。というのは現場では逆のことが起きているからだ。 普天間飛行場移設のために、名護市にある米軍基地キャンプ・シュワブで、昨年7月に工事が着工され、沖縄防衛局が基地ゲート前に鉄板を置いた。すごくギザギザが効いていて触ると痛い。工事用のトラックが泥を落とすためのものという。しかし、工事現場はそのずっと奥にあり、泥除けならその近くにおけばいいのにゲート前に置く。なぜかというと、ここは抗議をする場所になっていて、市民たちがいつも座り込んだりする場所だからだ。江戸時代には罪人を正座させてその上に石の重しを乗せるという拷問があった。あれみたいだと言う人がいて、市民は殺人鉄板と呼んでる。それでも市民は座り込む。本当に痛いが、この上で抗議をする。 海の上では、海底の地盤の強度を調べるボーリング調査をやっている。やめてください、と市民がカヌーで訴える。すると海上保安庁が、ゴムボートでホーリング調査の間に割っ入ってくる。 辺野古新基地の工事は去年の7月1日に着工されたが、集団的自衛権行使容認の閣議決定も同じ日だった。工事は難航していて、安倍政権はいらだってるようだ。防衛局の調査も本当は昨年11月に終わる予定だったが、現段階で10ヶ月遅れ。これは現場の市民の抗議行動が大きな要因だ。抗議行動も最初は大変少ない人数だったが、だんだん大規模化して今は毎日100人以上がゲート前に来ている。 イデオロギーではなくアイデンティティ 座り込みはもうすぐ1年を迎えるが、これだけ続けられるのはなぜか。翁長知事がよく言う言葉に「イデオロギーではなくアイデンティティだ」というのがある。保守とか革新とかの問題ではない、沖縄の誇りの問題でしょうと訴えているのだ。米軍機が落ちてきて死ぬのは自民党支持者でも共産党支持者でもない。県民全員にとって嫌なことなのだというのだ。 新しい基地が作られるかどうかは沖縄戦後史の岐路である。もし沖縄が自ら基地を受け入れて米軍基地を作らせてしまうと、それはこれまでとはまったく質が違ことになる。これまでは、押し付けられた基地だったから。そのことを編集局の中で確認してる。 沖縄の新聞は「県民の声」 百田尚樹さんだか自民党の議員だかが、沖縄の新聞は世論を歪めているとか、左翼勢力に乗っ取られているとか話したとのことだが、事実はちがう。沖縄タイムスも琉球新報も当初は米軍にそんなにものを言っていたわけではないし、権力の監視なんかできなかった。沖縄は米軍の直接統治下に置かれていたので言論の自由なんかなかった。だんだんものを言えるようになったのは、米軍に絡む事件、事故あまりにもひどかったからだ。住民が怒ってものを言うようになると、新聞も一緒になってものを言うようになった。だから、新聞は県民の声でできている。新聞と県民が一緒になって言論の自由を獲得してきた、というのが沖縄の現状だ。 島洋子・琉球新報社東京報道部長「沖縄の基地 二つの神話」 基地収入は県民総所得の5%だけ 本土から見て、沖縄に基地を置き続ける理由が二つある。それが神話であるということをお話したい。東京に来て最初に言われるのは、沖縄は基地で食ってるんだから、沖縄に基地があっても仕方がない、基地が無くなって困るのは沖縄の人たちじゃない? っていうことです。 東京に来て、沖縄で県民総所得に占める基地収入の割合はどのくらいかご存知ですかって聞く。2年前に来た時は、みなさん、3割とか、5割とかいう答えでした。正解は5%です。これで食ってるって言われるほど、大きなものでしょうか。しかもその5%の内訳は4つです。一つは軍用地料。日本人従業員が9000人おり、その給料。米軍が日本企業から物資を買ったり、工事を日本企業に発注したりする調達費。最後が沖縄にいる米軍人、軍属家族ら5万人が、基地の外で消費する額の推計値。全部で大体2000億円。その7割を占めるのが軍用地料と、基地従業員の給料。つまり、7割は、日本政府が思いやり予算という形で我々の税金で支出しているお金なんです。米軍人、軍属家族が約5万人いると言っても、沖縄に落ちる経済的なメリットはそう大きくはない。 基地は沖縄振興の阻害要因 仲井真氏が、知事の時代に作った21世紀ビジョンには、基地は沖縄振興の阻害要因である、と明確に書かれています。さらに、かつて米軍基地だった土地が返還されて、街として開発された結果、基地だったころより大きな経済効果を生んでいることも目に見えてわかってきました。 国からたくさん予算もらってるんでしょっていう声もある。都道府県がもらっている、国からの財政移転と言われる補助金や国庫支出金などの上に、沖縄は基地の迷惑料として3000億円もらっている、と思われているが、それは誤解です。この3000億円は都道府県なら当然国から財政移転される予算の総額なんです。都道府県別の国の財政移転額を人口1人あたりに直してみると、沖縄は4位から11位の間を上下している。日本の面積の0.6%に過ぎない沖縄に全国の米軍基地の73.8%が集中する状況でも、全国1位の補助金をもらってるわけではないんです。 普天間基地は日本の米軍基地全体の0.4% もう一つの神話は抑止力。ネット言説で言われているのは「普天間飛行場が無くなったら中国に攻められちゃうよ」というものです。沖縄には米軍基地の73.8%が集中する。普天間飛行場が無くなっても73.4%になるだけです。わずか0.4%しか減らない。それに、普天間基地が無くなっても、沖縄には極東最大と言われる嘉手納基地、ベトナム戦争の時にはジャングルの訓練をしていた北部訓練所、イラン・イラク戦争の時には模擬の街を作ってそこで実弾の演習ができたという、キャンプ・ハンセン、それから原子力潜水艦が泊まれるホワイト・ビーチの港、伊江島補助飛行場などなど、たくさんの米軍基地がある。普天間飛行場が無くなると抑止力が無くなるなんてことにはならない思います。 自分たちの嫌なものは引き受けない。でも、安全保障上米軍基地は必要だと言う。安全保障上本当に必要だと思うのであれば、じゃあ分担しましょうという論理にはならない。そういうことに私たちは怒ってるわけです。 市田隆・朝日新聞編集委員「原発利権報道の裏側」 後世のために実名で証言した関係者  「原発利権を追う」という新聞連載がこの度、平和・協同ジャーナリスト基金から賞をいただいた。私はこの連載の取材班キャップをやっておりまして、1年かけて第7シリーズまでやってきたという形になっている。3.11福島の原発事故を機会に、原子力ってどういうものか、裏側でどういうことがあったのかをきちんと立証してみようというのが狙いだった。政官電(政治、官僚、電力会社)の構造を暴けないかということで始めた。 原発関連は基本的に迷惑施設で、地元の理解を得るのがかなり大変だから、電力会社の意向に伴ってゼネコンが裏金を使って誘致買収工作を進めることになる。原子力におけるこういった裏資金の存在は前々から言われていて、各マスコミも追いかけてきたが、なかなか実際にはわからなかった。裏工作部隊の関係者には会社を守るという強烈な意識がある上に、箝口令というのが組織的にあって、彼らの口が堅いかったからだった。下手に半端に書くと名誉棄損の対象になって、原発の裏の話は非常に難しいという歴史が長く続いていた。取材班ができたのは2012年で、12人の記者がいたが、それより前に、朝日新聞だけでも30人以上の記者がこの問題に何度も挑戦したけれど簡単にいかなかった面がある。 それなのに、なぜこんな取材ができたかというと、私たちが関係者と信頼関係を結ぶことができたからだ。「東電OBの告白」というシリーズを書いたが、ここに実名で登場した人は、以前は非常に口が堅かった。裏工作に関わる局面があったが、検事の調べに対しても本当のことは言わなかった。しかし、ついに電力会社が認識して、そういった金を目に見えないところで動かしていたことを証言してくれた。 関西電力で長年にわたって政治担当を務めた元副社長の内藤さんは、歴代の首相に政治献金を届けていたことを話してくれた。関西電力担当になった大阪の記者がいろんなかたちで接触し、この方もついに墓まで持っていくと心に固く誓っていたことを、やはり後世のためにも出すべきじゃないかと、初めて証言に応じた。 電力会社のトップに近い方たちや、裏工作や地元対策をやってきた人たちには強烈な使命感があった。日本のためにやっている、という意識だ。こういうことは必要悪だという強烈な意識だ。法律違反になる場合もあるから、こういった行為自体が決して褒められたものではないのだが、そういう意識を脈々と持っていたのが衝撃的だった。 でも、福島第1原発の事故を目の前にして、今まで自分たちのやってきた原子力政策はこのままでいいのか、絶望感というか、そういうものを感じた人もいて、それを打ち明けてきた方もいた。3.11福島の原発事故はやはり電力業界に影響を与えている。 コメント 軍事ジャーナリスト・前田哲男さん 本土の我々は沖縄が発しているメッセージをきちんと受け止めているか 今日のテーマは「神話ではなく真実を!」というものだった。神話とは、本来の語義の他に権力や権威が作り出す聖域、またはそこから発せられる言説のことを言ったと思う。そのように神話を比喩的に捉えるとすると、今一番の神話の所在地の一つは沖縄であり、そこには、米軍基地の問題をめぐって神話の巣のようなものがある。もう一つは、原発信仰と呼ばれるものだろう。原発の安全神話は葬られたけれども、しかし依然として利権というブラックボックスがあることは紛れもない事実だ。 3人の報告は、そうした神話の言説を現場からの報道によって壊そうという試みだったと思う。阿部さんは、基地神話に対し現場で何が起きているのかということを対峙させた。島さんは、基地依存神話なるものは虚偽である、また抑止力神話は成り立ちようがないと言われた。市田さんは、利権神話がまだ残っている、放置しておけば思考という闇の領域で忘れ去られてしまう、と語られた。 本土に住む我々は、沖縄のジャーナリスト、沖縄のジャーナリズムが発するメッセージをきちんと受け止めているか、となると少し怪しくなってくると思う。沖縄が発しているメッセージは、本質的、根源的なものだと思う。 日本にある米軍基地の4分の3を沖縄に押し付けておいて、それで安心だと、日本人の8割が日米安保条約を容認する。それが当たり前って言えるかどうか。沖縄のジャーナリズムと政治が本土に発している疑問はそういうものなのだ。こうした沖縄の状況に対して私たちがどう答えるかということだと思う。 今日は3人のお若い働き盛りのジャーナリストの報告を受けながら、いろんなことを考えることができて幸せだった。 ★基金賞への応募・推薦締め切りは10月末です 第21回平和・協同ジャーナリスト基金賞への推薦・応募の締め切りは2015年10月末です。授賞に値する優れた作品、活動をご推薦ください。自薦でもかまいません。対象は反戦、平和、反核、軍縮、協同・連帯、人権擁護などに関する作品、活動です。 対象となる作品は2014年11月以降に発表されたものです。新聞、週刊誌、月刊誌、ミニコミ紙などの記事、単行本、写真集、映画、ビデオ、DVD、テレビ番組など。ネット上の作品は対象としません。記事類は実物かそのコピー、単行本は本そのもの、ビデオ、DVDやテレビ番組はそのコピーを、それぞれ簡単な推薦理由(A4で1枚)を添えて下記にお送りください。返却が必要な場合はその旨を明記してください。 〒107-0051 東京都港区元赤坂1-1-7-1103 平和・協同ジャーナリスト基金

 

 

 

普天間移設問題に取り組む沖縄の2紙に大賞

 

第20回平和・協同ジャーナリスト基金賞を発表

 

 平和・協同ジャーナリスト基金(PCJF)は、12月3日、第20回平和・協同ジャーナリスト基金賞を発表しました。基金賞の選考は、金澤敏子(元北日本放送ディレクター)、鎌倉悦男(プロデューサー・ディレクター)、佐藤博昭(日本大学芸術学部映画学科講師)、清水浩之(映画祭コーディネーター)、高原孝生(明治学院大学教授)、前田哲男(軍事ジャーナリスト)、森田邦彦(翻訳家)の7氏によって行われ、候補作品106点(活字部門43点、映像部門63点)の中から、次の8点が入賞となりました。

 

◆基金賞=大賞(2点)

 

★沖縄タイムス社の「辺野古新基地建設強行をめぐる一連の報道」

 

★琉球新報社の連載「日米廻り舞台――検証フテンマ」

 

◆奨励賞(5点)

 

★朝日新聞特別報道部の「原発利権を追う」(朝日新聞出版)

 

★明日の自由を守る若手弁護士の会の活動(「これでわかった! 超訳 特定秘密   保護法」<岩波書店>の出版と憲法カフェ)

 

★新聞うずみ火編集部(大阪市)の「新聞うずみ火」

 

★株式会社大風が企画・制作した原子力に関する記録映画「無知の知」(石田朝也監督)

 

★毎日放送報道局の「見えない基地~京丹後・米軍レーダー計画を追う~」

 

 ◆荒井なみ子賞(1点)

 

フリーライター、金井奈津子さん(長野県松本市)の「憲法をお茶の間に 中馬清福さんに聞く」(松本平タウン情報)

 

 候補作品は推薦・応募合わせて106点で、前年(2013年)の74点を大きく上回りました。活字部門、映像部門とも、今日の政治・社会情勢を反映して憲法改定、集団的自衛権、特定秘密保護法、原発といった問題を論じたものが多く、しかも力作が目立ちました。が、これらの作品をすべて入賞とするわけにもゆかず、残念ながら、すでに他の顕彰制度で入賞された作品には授賞を見送りました。

 

■大賞にあたる基金賞は、沖縄の2社(沖縄タイムス社、琉球新報社)のダブル受賞となりました。複数の大賞贈呈は第1回、第10回、第11回に次いで4回目です。

 

 タイムスの『辺野古新基地建設強行をめぐる一連の報道』も新報の連載『日米廻り舞台――検証フテンマ』も、安倍政権が進めている、宜野湾市の米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に焦点をあてた記事です。前者が辺野古における住民たちの反対運動に密着した記事であるのに対し、後者はこの移設をめぐる日米両政府のこれまでの動きを歴史的、総合的に検証したものです。どちらも、移設問題を理解する上で大いに役立ちます。

 

 両紙の紙面に関しては「沖縄の民意を反映していない」との声が一部にあります。しかし、これらの記事を読むと、両紙の報道が民意を反映したものであることがわかります。選考委では、どちらも力作で甲乙つけがたい、ということになり、結局、どちらも大賞に、となりました。それに、沖縄に「本土のマスメディアは沖縄に冷たい」との声があるところから、本土の市民団体としてこの際、ジャーナリズム精神を発揮して県民のための報道に取り組んでいる沖縄ジャーナリズムに敬意を表そうという声も出て、両社のダブル受賞が決まりました。

 

 2社の作品はともに活字部門で、映像部門には大賞該当作がありませんでした。

 

■奨励賞には5点が選ばれました。活字部門で3点、映像部門で2点です。

 

 今年も活字部門、映像部門とも原発問題を扱った作品が多く、メディアの世界では、原発問題への関心がなお高いことがうかがわれました。その中で「これぞだんトツ」として選ばれたのが朝日新聞特別報道部の『原発利権を追う』でした。記者たちが、原発関連施設の立地に絡む裏資金や政官電の癒着構造を10年以上かけて追求してきた記録で、新聞連載に加筆したものです。選考委では「とくに関西電力の政治献金について元副社長の証言を引き出した点は高く評価されてよく、調査報道の威力をいかんなく発揮した傑作」と絶賛されました。

 

  「明日の自由を守る若手弁護士の会の活動」では、『これでわかった! 超訳 特定秘密保護法』の出版が、特定秘密保護法の危険な内容を広く伝える格好の手段となるのでは、と高く評価されました。選考委では「難解なこの法律の条文が極めてわかりやすく説明されている」「若い世代の人たちの活動である点に注目したい」との声があがりました。

 

 新聞うずみ火編集部の『新聞うずみ火』は、大阪で発行されている月刊のミニコミ紙です。制作に携わっているのは故黒田清・元読売新聞大阪本社社会部長が設立した黒田ジャーナルの元記者ら。選考委では「地域に根ざしたニュースばかりでなく、特定秘密保護法、集団的自衛権、沖縄の基地問題、原発再稼働といった全国的、国家的な問題も積極的に取り上げている紙面は注目に値する」「もう10年近く続いている。その継続性を評価したい」とされました。

 

■映像部門での奨励賞は2点で、株式会社大風が企画・制作した原子力に関する記録映画『無知の知』(石田朝也監督)と、毎日放送報道局制作の『見えない基地~京丹後・米軍レーダー計画を追う~』です。

 

 選考委は、『無知の知』について「“原子力は果たして私たちの文明を照らし続けるのか?”と考えた作り手は、福島の人々の声に耳を傾け、次いで原発事故当時の首相や官僚、歴代首相、元原子力委員らにインタビューする。その姿は米国の映画監督マイケル・ムーアを想起させるが、こうした作り方はユーモアを含んでおり、多くの観客を集めることができるのではないか」と評価しました。

 

 『見えない基地~京丹後・米軍レーダー計画を追う~』については「過疎の地方自治体がターゲットにされて原発が作られてきたが、米軍の基地作りも同じ構図で作られているという作り手の視点を評価したい。米軍が日本国民に知らせない情報が取材されていることも評価に値する」としました。

 

■フリーライター、金井奈津子さんの『憲法をお茶の間に 中馬清福さんに聞く』(松本平タウン情報掲載)が荒井なみ子賞に選ばれました。この賞は、当基金の発展に尽力された故荒井なみ子さんからの寄付金を基に創設された賞で、女性のライター、あるいは女性問題をテーマとした作品の筆者が対象。金井さんは4年ぶり6人目の受賞です。

 

 今回の選考委で最も審査員の目を引いたのがこの作品でした。なぜなら、タウン紙、タウン誌といえば、地域の話題が中心というのが常識ですが、長野県の中信地方に配布されている「松本平タウン情報」という無代紙が憲法問題を扱い、それも5年間、108回という長期連載だったからです。

 

 しかも、子育てで忙しいお母さんたちや政治に関心が薄いとされる若者たちに、とかく敬遠されがちな憲法を読んでもらおうという狙いから、筆者が抱いた疑問を地元紙・信濃毎日新聞の中馬清福主筆(当時)にぶつけ、語らせるという斬新な手法。「タウン紙として新しい可能性を切り開いたといえるのではないか」と評価する声が多かった。

 

  その他、活字部門では、松野良一編の「証言で学ぶ『沖縄問題』観光しか知らない学生のために」(中央大学出版部)、毎日新聞社の「夕刊特集ワイド欄における憲法、集団的自衛権に関する特集」、片山夏子さんの「ふくしま作業員日誌」(東京新聞、2011・8・19~)、映像部門では、綿井健陽監督「イラク チグリスに浮かぶ平和」(ソネットエンタテイメント)が最終選考まで残りました。

 

 ★基金賞贈呈式は12月13日(土)午後1時から、東京都新宿区の日本青年館301会議室(JR中央・総武線千駄ヶ谷駅、地下鉄銀座線外苑前駅、都営地下鉄国立競技場駅下車)で行われます。だれでも参加でき、参加費は3000円です。

 

 

 

<受賞者・団体のプロフィル(敬称略)>2014

 

 ◆基金賞(大賞)

 

 ★沖縄タイムス社の「辺野古新基地建設強行をめぐる一連の報道」

 

推薦概要

 

 「安倍政権は7月、名護市辺野古への新基地建設を強行した。新基地建設の動きは、沖縄の戦後史に刻まれる重大局面と位置づけ、沖縄タイムスは総力を挙げて取材した。昨年末に仲井間弘多知事が辺野古沿岸部の埋め立て申請を承認したことで、安倍政権は『普天間問題』は終わったものと内外にアピールしているが、現在も県民の7割以上が『辺野古』移設に反対しており、現地では市民による根強い反対運動が続いている。地元に根を張る地元紙として、住民がどんな思いで新基地建設に反対し、安倍政権が民意を無視して新基地建設を強行すれば、この国の民主主義は崩壊してしまうという問題意識を基に、新基地建設をめぐる内外の動きを丹念に追ったものである」(沖縄タイムス編集局社会部長・稲嶺幸弘)

 

★琉球新報社の連載「日米廻り舞台――検証フテンマ」

 

作品要旨

 

 「米軍普天間飛行場の返還・移設問題を再検証した企画である。安倍政権は昨年、県外移設を公約していた自民党の沖縄選出議員や沖縄県連に圧力をかけて辺野古移設を容認させ、仲井間知事は政府の埋め立て申請を承認した。だが直後の名護市長選では移設に反対する現職が再選。しかし政権はこれを無視して移設作業を進めている。一方、米国内の知日派が移設の代替案『プランB』を提唱し、日本政府の検討作業でも『九州などに可能性がある』とされた事実はほとんど報じられていない。問題の本質を再検討し、移設が強行されようとしていることの理不尽さを問い直すことが連載の狙いである。日米関係者が新たな見解を示した内容に読者から多くの反響があり、沖縄県議会の知事辞職要求決議など県内世論の動向にも結び付いたものと思われる。新基地建設反対のメッセージを出した海外識者のメンバーからも反響があった」(琉球新報編集局政治部長・与那嶺明彦)

 

◆ 奨励賞

 

 ★朝日新聞特別報道部の「原発利権を追う」(朝日新聞出版)

 

作品紹介

 

 「これは、長い間ベールに包まれていた電力業界の原発利権の実態に迫った一冊です。朝日新聞記者は、原発関連施設の立地に絡む裏資金、政官電の癒着構造などを10年以上前から調べてきましたが、関係者の保秘徹底により真相を突き止めるのが極めて困難でした。しかし、東京電力福島第一原発の事故後、『福島の人々が苦しんでいるなかで、これ以上ウソはつきたくない』と口を開く人が出始めました。この変化をきっかけとして、東電だけでなく、中部電力の裏金システム、関西電力の政官界工作について、元幹部らから詳細な証言を得ました。原発再稼働第1号となる見通しの川内原発(鹿児島県)を抱える九州電力の支配構造も深く掘り下げることが出来ました。こうした取材をもとに、特別報道部が中心となって昨年7月から続けた新聞連載記事を加筆修正したのが、この本です。裏のカネの存在と隠蔽体質原発とともに育ってしまった負の遺産を見つめ直し、読者が原発の是非を考えるための材料になってほしいと思います」(朝日新聞編集委員・市田隆)

 

★明日の自由を守る若手弁護士の会の活動(「これでわかった! 超訳 特定秘密保護法」<岩波書店>の出版と憲法カフェ)

 

明日の自由を守る若手弁護士の会

 

 「2013年1月26日、登録後2年目~4年目の弁護士ら28名の呼びかけによって設立。登録後15年までの若手牟弁護士によって構成され、会員数は350名(2014年11月18日現在)。2012年4月に発表された自由民主党の日本国憲法改正草案の内容と危険性を広く知らせ、立憲主義及び民主主義を守ることを目的とし、Face-bookやtwitter、憲法カフェなどで、憲法に関する情報を広く、わかりやすく伝える活動を行なっている。略称、『あすわか』」(「これでわかった! 超訳 特定秘密保護法」から)

 

★新聞うずみ火編集部の「新聞うずみ火」

 

〒530-0012 大阪市北区芝田2-4-2牛丸ビル3F 電話06-6375-5561  FAX 06-6292-8821

 

作品紹介

 

 「2005年10月に大阪で創刊した月刊のミニコミ紙。ジャーナリストの故黒田清さん(元読売新聞大阪本社社会部長)が設立した「黒田ジャーナル」の元記者らが取材、編集にあたり、B5判32ページの『新聞』を黒田さんの月命日の23日に全国1400人の読者へ届けている。『うずみ火』とは灰に埋めた炭火のことで、消えることなく翌朝、新しい種火となる。黒田さんがジャーナリスト活動の柱に掲げた『反戦・反差別』の遺志を引き継ぎ、消すことなく次の世代にバトンタッチしたいという思いを込めた。

 

特定秘密保護法や集団的自衛権に代表される憲法の問題、在日外国人の人権、米軍基地、原発、阪神・淡路大震災、朝日新聞バッシングなどメディアをめぐる状況、戦争体験者の証言、イラクやシリアなどの紛争地ルポなど、取り上げる内容は多岐にわたる。

 

東日本大震災では発生10日目に福島に入って以来、継続的に取材を続けている。落語や歌謡などの軟らかなコラムも。読者近況のコーナーや、読者投稿欄を5ページ設け、編集長がそれぞれにコメントをつけて読者との“キャッチボール”を行うなど、お互いの『顔が見える紙面』を目指している」(新聞うずみ火編集部代表・矢野宏)

 

★株式会社大風が企画・制作した原子力に関する記録映画「無知の知」(石田朝也監督)

 

〒176-0025  東京都練馬区中村南1-8-8-1-202

 

作品紹介

 

 「原子力は未来永劫わたしたちの文明を照らす光だろうか? 東日本大震災と福島第一原発事故を経験したわたしたちはその神話を必ずしも信じることはもうできない。しかし発展した文明を手放すこともできずにいる。監督・石田朝也も原子力について『無知』な男だった。だからこそ故郷を追われた福島の人々の痛みに触れ、原子力推進の専門家を訪ね、脱原発から太陽光発電へと歩みをすすめた人々に話を聞いてみた。

 

 震災発生時あの混沌とした政治、社会情勢のなかで、日本のトップたちは? そして専門家たちは? 市井の人たちは何を体験してきたのか? そして今、それぞれの立場から語られる未来の設計図。東日本大震災から3年の月日が経った。私たちはどんな未来へ向かっているのだろう? それをなんとか知りたくて『何しに来た』と怒られても『不勉強な』と呆れられても歩みを止めない怖いものしらずの“無知”な男が突撃インタビューの旅に出た!」(同社のプレスリリースから)

 

★毎日放送報道局の「見えない基地~京丹後・米軍レーダー計画を追う~」(14・1・19放映)

 

番組概要

 

 「昨年2月、安倍首相とオバマ大統領との首脳会談の場で近畿初となる米軍のレーダー基地設置が明らかにされた。場所は丹後半島の最北端に位置する宇川地域。国定公園の中にあり豊かな自然で知られる。人口はおよそ1700人、京都で最も少子高齢化が進む小さな集落だ。ここに約160人の米兵と関係者が自衛隊の基地とその周辺に駐留する見通しとなった。市民の居住地域は200メートルも離れていない。『一体どのような施設になるのか』『環境や住民の安全への対策はどうなるのか』。住民の間に不安が高まるが、防衛省は具体的説明よりも土地の確保を優先する。そして値段は吊り上げられ、約50人の地権者たちだけに基地設置の是非が押し付けられてゆく。番組では、青森の米軍レーダー基地の検証も行い、近畿で初めての米軍基地が過疎の地域に何をもたらすのかを見つめる」(毎日放送報道局番組センターディレクター・坪井兵輔)

 

◆荒井なみ子賞

 

 フリーライター、金井奈津子さんの「憲法をお茶の間に 中馬清福さんに聞く」(松本平タウン情報)

 

 金井奈津子(かない・なつこ)

 

 東京生まれ。長野県松本市在住。信濃毎日新聞、松本平タウン情報などに連載多数。コピーライターとしても活動。2014年7月「信州・まつもと大歌舞伎」では信毎初のラッピング紙面(中面)を担当。サイトウ・キネン・フェスティバル松本の報告写真集を初年度から11年間執筆。まつもと市民芸術館、信州大学の広報誌を担当。バーの街・松本の日常を描いた短編「松本BARストーリー」(東北支援プロジェクト)を執筆。著書に「和み菓子をめしあがれ」。共著に「サイトウ・キネンのこころ」

 

[連載の狙い]

 

 「憲法の専門家ではない。連載に駆り立てたのは、『憲法を知らないとマズイ気がする』という生活者の直感。そして、新聞に躍る『自衛軍』『9条改正』などの文字に、赤点滅する母の防衛本能だ。『うちの子が戦場に行くことになるのだろうか』。イデオロギーとは無縁の疑問が出発点だった。不勉強な私を含め、日本国憲法を『読んだことがない』人は多かった。『一緒に学ぼう。そうだ! ノンポリ・ミーハーの代表として、中馬さんに聞こう!』。無謀な企画に、信毎主筆の中馬さんは寛容にも応えてくださった」(金井奈津子)

 

[松本平タウン情報]

 

 信濃毎日新聞の購読者を読者として同紙に週3回折り込んで配布する無代紙。約11万8700部。発行元は株式会社松本平タウン情報。配布地域は松本市、塩尻市、安曇野市、大町市など。

 

 

 

 

 

今年度基金賞の候補作品は77点

 

 今年度(2014年)の基金賞に対し、11月6日現在で77点の応募・推薦がありました。内訳は活字部門43点、映像部門34点です。昨年は74点でした。選考は運営委員会が委嘱した審査員によって行われ、基金賞贈呈式は12月13日(土)に行います。 77点を以下に掲げます。

 

 第20回平和・協同ジャーナリスト基金賞にノミネートされた作品(2014年)

 

●は映像関係、カッコ内は推薦者名、敬称略

 

  1

橋本勝「橋本勝の21世紀版 戦争と平和」<七つ森書館、14・1・5>(長谷川文子、岩垂弘)

 

 

 

伊藤めぐみ監督作品「ファルージャ イラク戦争日本人人質事件……そして」<有限会社ホームルーム、2013>(八木直樹、笠原眞弓)⇒第14回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞奨励賞受賞

 

 

 

日本平和学会編「平和を考えるための100冊+α」<法律文化社、14・1・15>(鈴木稀王)

 

 

 

金田茉莉「終わりなき悲しみ――戦争孤児と震災被害者の類似性」<コールサック社、13・4・18>(岩垂弘)

 

 

 

林克明「ブラック大学 早稲田」<同時代社、14・2・10>(峯良一)

 

 

 

宇吹暁「ヒロシマ戦後史」<岩波書店、14・7・9>(吉田嘉清)

 

● 7  影山あさ子・藤本幸久監督「笹の墓標」<森の映画社、2013>(鎌倉悦男)

● 8

 有馬俊ほか監督「いわきノート」<筑波大学創造的復興プロジェクト、2014>(鎌倉悦男)

 

 

 

豊田直巳・野田雅也監督「遺言――原発さえなければ」<映画「遺言」プロジェクト>(鎌倉悦男)

 

 

10

 

中村柊斗監督「アオギリにたくして」<アオギリにたくして製作委員会>(鎌倉悦男

 

 

11

 

大村由紀子構成・プロデューサー「坑道の記憶~坑道絵師・山本作兵衛~」<RKB毎日放送、2014>(鎌倉悦男)

 

 

12

イアン・トーマス・マッシュ監督「A2-B-C」<A2-B-C製作委員会、2014>(鎌倉悦男)

 

 

13

ちと瀬千比呂監督「中国・日本わたしの国」<パル企画、2013>(鎌倉悦男)

 

● 14

東志津監督「美しいひと」<一隅社・S.Aプロダクション、2013>(鎌倉悦男)

 

● 15

船橋淳監督「フタバから遠く離れて 第二部」<ドキュメンタリージャパン、2014>(鎌倉悦男)

 

● 16

大津幸四郎・代島治彦監督「三里塚に生きる」<三里塚に生きる製作委員会、2014>(鎌倉悦男)

 

● 17

菅乃廣監督「あいときぼうのまち」<あいときぼうのまち製作プロジェクト>(鎌倉悦男)

 

  18

朝日新聞社「集団的自衛権をめぐる一連の連載記事」<2014>(吉田嘉清)

 

  19

石井暁・共同通信編集委員「陸自、独断で海外情報活動」など一連のスクープ<13・11・28の各地方紙に掲載>(折本和司)

 

● 20

今井友樹「鳥の道を越えて」<14・5>(自薦)

 

  21

核戦争防止・核兵器廃絶を訴える京都医師の会編「医師たちのヒロシマ」(復刻増補)<つむぎ出版、14・8・6>(三宅成恒、籏智早苗)

 

  22

りぼん・ぷろじぇくと「新・戦争のつくり方」<マガジンハウス、14・9・11>(千葉智恵子)

 

● 23

明日の自由を守る若手弁護士の会の活動<「これでわかった! 超訳 特定秘密保護法」の出版(岩波書店)と憲法カフェ>(千葉智恵子)

 

● 24

テレビ新広島「ヒロシマを遺した男~原爆資料館誕生秘話~」<14・8・6放映>(渡辺茂美)

 

● 25

毎日放送「見えない基地~京丹後・米軍レーダー計画を追う~」<14・1・19>(坪井兵輔)

 

● 26

毎日放送「知られざる最前線~神戸が担ってきた“日米同盟”」<14・9・21>(坪井兵輔)

 

● 27

テレビ朝日報道局・愛媛朝日テレビ「ザ・スクープスペシャル 戦後69年特別企画 封印された毒ガス戦」<14・8・10放映>(自薦)

 

  28

 門田隆将「記者たちは海に向かった―津波と放射能と福島民友新聞―」<角川書店、14・3・11>(河合力

 

  29

東京新聞の連載「核心」(吉田嘉清)

 

  30

毎日新聞社「夕刊特集ワイド欄における憲法、集団的自衛権に関する特集」<14・5~8>(岩垂弘)

 

  31

大田昌秀「大田昌秀が説く 沖縄戦の深層」<高文研、14・8・15>(芦澤礼子)

 

  32

大木晴子+鈴木一誌編著「1969新宿西口地下広場」<新宿書房、14・6・15>(芦澤礼子)

 

  33

加藤正文「死の棘・アスベスト」<中央公論新社、14・6・24>(河合力)

 

  34

増田寛也「地方消滅」<中公新書14・8・25>(河合力)

 

  35

佐々木英基「核の難民―ビキニ水爆実験『除染』後の現実」<NHK出版、13・3>(丸浜江里子)

 

  36

NHKETV特集取材班「原発メルトダウンへの道―原子力政策研究会100時間の証言」<新潮社、13・11>(丸浜江里子)

 

  37

下野新聞社編集局子どもの希望取材班「希望つて何ですか 貧困の中の子ども」   <14・1・1~6・29>(山崎一洋)⇒第14回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞受賞

 

  38

朝日新聞特別報道部「原発利権を追う」<朝日新聞出版、14・9・30>(田仲曉子、松永博、丸浜江里子)

 

  39

高田昌幸「真実 新聞が警察に跪いた日」<角川文庫、14・4・25>(古里学)

 

  40

田中一彦「はじあいのムラ 熊本・須恵から」<西日本新聞、13・9~12>   (自薦)

 

  41

尾崎孝史「汐凪を捜して 原発の町大熊の3・11」<かもがわ出版、13・11・5>(自薦)

 

  42

おざわゆき「あとかたの街(1)(2)」<講談社、14・6・13、14・10・10>(清水浩之)

 

  43

金井奈津子「憲法をお茶の間に 中馬清福さんに聞く」<松本平タウン情報、08・11~14・3>(山﨑竹宣)

 

  44

片山夏子「ふくしま作業員日誌」<東京新聞、11・8・19~>(稲熊均、田畑光永)

 

  45

瑞慶山茂編著「法廷で裁かれる日本の戦争責任」<高文研、14・3・15>(自薦)

 

  46

山川剛「私の平和教育覚書」<長崎文献社、14・7・23>(関口達夫)

 

 

47

影山あさ子監督「戦争の記憶(1)沖縄で戦った北海道の若者たち」<森の映画社>(鎌倉悦男)

 

 

48

影山あさ子監督「戦争の記憶(2)沖縄戦の少女たち」<森の映画社>(鎌倉悦男)

 

 

49

谷博之他演出「鉱毒悲歌」<蘇る「鉱毒悲歌」制作委員会>(鎌倉悦男)

 

 

50

構成・長征爾「フィルムに眠っていた真実 デジタル処理で迫る長崎原爆」<長崎放送>(関口達夫)

 

 

51

岩崎雅典監督「福島生きものの記録 シリーズ2 異変」<群像舎>(鎌倉悦男)

 

 

52

似内千晶監督「物置のピアノ」<製作委員会、2014>(鎌倉悦男)

 

 

53

綿井健陽監督「イラク チグリスに浮かぶ平和」<ソネットエンタテイメント>(鎌倉悦男)

 

● 54

ディレクター・安藤則子「汚された村から~福島チェルノブイリ~」<名古屋テレビ>(鎌倉悦男

 

● 55

ディレクター・峰島孝斉、中筋孝臣「第五福龍丸被ばく60年 還れない島」<静岡朝日テレビ>(清水浩之、鎌倉悦男)

 

● 56

ディレクター・三宅真人、二階堂はるか「揺れる原発海峡~27万都市函館の反乱~」<北海道文化放送>(清水浩之、鎌倉悦男)

 

● 57

ディレクター・西谷文和「誰も止めない~終わりなきシリア内戦~」<朝日放送>(鎌倉悦男)

 

● 58

NHK静岡放送局「証言 ビキニ事件~60年 語られなかった思い~」<14・3・14>(匿名希望)

 

● 59

NHK静岡放送局「3000通の手紙が語るビキニ事件」<14・8・4>(匿名希望

 

  60

第五福竜丸平和協会編「第五福竜丸は航海中」<第五福竜丸平和協会、14・3・1>(吉田嘉清)

 

  61

第五福竜丸平和協会編「新装版・ビキニ水爆被災資料集」<東京大学出版会、14・7・15>(吉田嘉清)

 

  62

新聞うずみ火編集部「新聞うずみ火」<13・12~14・11>(澤田和也)

 

  63

新聞うずみ火編集部/矢野宏、高橋宏「関西電力と原発」<西日本出版社、14・5・6>(澤田和也)

 

  64

西山勝夫編著「戦争と医学」<図書出版文理閣、14・7・25>(三宅成恒)

 

  65

高知新聞取材班「平和、人権、核問題に関する一連の報道」<13・11~14・8>(自薦)⇒第18回新聞労連ジャーナリズム大賞受賞

 

  66

高知新聞取材班「連載 秋のしずく 語る。戦争の時代」<14・2・4~9・24>(自薦)

 

  67

沖縄タイムス「辺野古新基地建設強行をめぐる一連の報道」<14・7・1~9・10>(稲嶺幸弘)

 

  68

写真家・森下一徹のヒバクシャ問題における業績(安在尚人他)

 

  69

熊本日日新聞社「連載 伝えたい 私の戦争」<13・5・3~11・8、13・11・25~14・5・10>(本田清悟)

 

● 70

都鳥伸也監督「1000年後の未来へ~3・11保健師たちの証言」<有限会社ロングラン映像メディア事業部、2014>(自薦)

 

● 71

木村修企画・構成・撮影「福島原発事故と甲状腺がん~被曝の時代を生きるために~」<マブイ・シネコープ、14・2>(笠原眞弓)

 

● 72

木村修企画・構成・撮影「“甲状腺がん89例”の意味すること」<マブイ・シネコープ、14・6>(笠原眞弓)

 

  73

志葉玲「ガザ攻撃に関する一連の報道」<「自然と人間」14年9月号、テレ朝チャンネル2「ガザ・繰り返される虐殺」他>(自薦)

 

● 74

石田朝也監督・編集「無知の知」<製作委員会、2014>(中村易世)

 

  75

琉球新報「連載 日米廻り舞台――検証フテンマ」<13・11・23~14・3・24>(与那嶺明彦)

 

  76

登戸研究所保存の会編「ひみつにされた登戸研究所ってどんなこと?」<登戸研究所保存の会、14・5・24>(亀岡敦子)

 

  77

松野良一編「証言で学ぶ『沖縄問題』観光しか知らない学生のために」<中央大学出版部、14・4・30>(自薦)

 

 

 

 

 

今年度の基金賞募集要項

 

今年度基金賞への応募・推薦締め切りは10月末です

 

第20回平和・協同ジャーナリスト基金賞への推薦・応募の締め切りは2014年10月末です。授賞に値する優れた作品、活動をご推薦ください。自薦でもかまいません。対象は反戦、平和、反核、軍縮、協同・連帯、人権擁護などに関する作品、活動です。

基金賞の対象となる作品は2013年11月以降に発表されたものです。新聞、週刊誌、月刊誌、ミニコミ紙などの記事、単行本、写真集、映画、ビデオ、DVD、テレビ番組など。ネット上の作品は対象としません。記事類は実物かそのコピー、単行本は本そのもの、ビデオ、DVDやテレビ番組はそのコピーを、それぞれ簡単な推薦理由(A4で1枚ぐらい)を添えて運営委員会までお送りください。返却が必要な場合はその旨を明記してください。

今年も多数の応募・推薦が寄せられるようお待ちしています。とくにこの1年は安倍内閣による特定秘密保護法の制定、集団的自衛権行使容認・解釈改憲が強行された年でした。これを批判したジャーナリストの作品を歓迎します。

第20回基金賞の贈呈式は、12月13日(土)午後、日本青年館で行います。

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