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優れた作品をお待ちしています

 第17回基金賞への応募・推薦の締め切りは10月末です

 第17回平和・協同ジャーナリスト基金賞への推薦・応募の締め切りは2011年10月末です。授賞に値する優れた作品、活動がありましたら、ご推薦ください。自薦でもかまいません。対象は反戦、平和、反核、協同・連帯、人権擁護などに関する作品、活動です。

 作品は2010年11月以降に発表されたものです。新聞、週刊誌、月刊誌、ミニコミ紙などの記事、単行本、写真集、映画、ビデオ、DVD、テレビ番組など。記事類は実物かそのコピー、単行本は本そのもの、ビデオ、DVDやテレビ番組はそのコピーを、それぞれ簡単な推薦理由(A4で1枚ぐらい)を添えて平和・協同ジャーナリスト基金運営委員会(〒160-0013 東京都新宿区霞ヶ丘町7-1 日本青年館内 日本青年団協議会気付)までお送りください。返却が必要な場合はその旨を明記してください。

 今年も多数の応募・推薦が寄せられるようお待ちしています。

 第17回基金賞の贈呈式は、12月10日(土)午後、日本青年館で行います。

福島原発事故を考える講演会

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講演者のお二人。左が豊崎博光さん、右が前田哲男さん

原発講演会観客

会場を埋めた聴衆

7・9講演会は大成功でした

 当基金は2011年7月9日、現代史研究会との共催、アジア記者クラブの後援で「ほんとうのことが知りたい――原爆・原発・日米関係――」と題する講演会を明治大学リバティータワーで開きました。

 東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故は、政府や東電による復旧作業にもかかわらず、いまだに事故が収束せず、放射性物質による被害も拡大、長期化する様相をみせています。このため、市民の間で不安が高まっているところから、福島第一原発でいったい何が起きたのか、現状はどうなのか、これから先は、といった市民の疑念を解明するための講演会でした。

 講演会には約160人の入場者があり、フォトジャーナリスト・豊崎博光さんが「フクシマ――新たな地球被ばく」、ジャーナリスト・前田哲男さんが「日米安保と原発(Atomic for Peace からトモダチ作戦まで)」と題して話し、入場者からの質問に答えました。

 講演の中で、豊崎さんは「世界は米ソ両国による度重なる核実験とチェルノブイリ原発事故等によってすでに地球的な規模の放射能に汚染されてきたのに、福島原発の事故により、さらに新たな放射能によって広く汚染されることになった」と述べ、さらに、米スリーマイル島、チェルノブイリの原発事故の現場を取材した経験を紹介しながら、事故を起こした福島原発から放出され続けている放射性物質の人体に対する影響、とりわけ子どもたちへの影響を軽視してはならない、と警告しました。

 前田さんは、原子力発電はもともと米国で軍事利用を目的として、すなわち原子力潜水艦の動力源として開発され、それが商業用に転用されたものであることを明らかにしました。また、福島原発事故発生後、米軍と自衛隊が直ちに事故収束のために動いたのも、原発に対するテロ攻撃を想定した日米共同作戦だったのではないかと指摘し、この「トモダチ作戦」によって日米の軍事同盟がいっそう深まった、と述べました。

 入場者にアンケートを実施したところ、「よかった」「ほんとうのことを知った」「新聞やテレビが報じないことが聴けた」「勉強になった」「タイムリーな話だった」「分かりやすかった」「おもしろかった」といった回答が大半でした。

 

2011講演会

ここをクリックPDFで開きます

 

平和・協同ジャーナリスト基金運営委員会

〒160-0013 東京都新宿区霞ヶ丘町7-1 日本青年館内 日本青年団協議会気付    
 ℡・fax  03-3475-2495

第16回基金賞を4人と4団体に贈りました

  平和・協同ジャーナリスト基金は第16回平和・協同ジャーナリスト基金賞の贈呈式を2010年12月4日(土)、東京都新宿区の日本青年館で行い、4人と4団体に基金賞を贈呈しました。これには、受賞者・団体の皆さん、基金会員、報道・出版関係者ら約60人が参加しました。詳しくはPCJFニュース76号をご覧下さい。

PCJF news No76

  PCJFニュースNo76号

第16回平和・協同ジャーナリスト基金賞の選考経過
第16回平和・協同ジャーナリスト基金賞にノミネートされた作品
第16回基金賞受賞者・団体のプロフィル
 

大賞に沖縄タイムス・長崎新聞・神奈川新聞合同企画「安保改定50年」
第16回平和・協同ジャーナリスト基金賞決まる

平和・協同ジャーナリスト基金は11月25日、第16回平和・協同ジャーナリスト基金賞(2010年)を発表しました。候補作品55点の中から8点を選びました。

基金運営委員会は、賞贈呈式を、受賞者・団体を招いて12月4日(土)午後1時から、東京都新宿区の日本青年館 301号室(JR中央・総武線千駄ヶ谷駅、地下鉄銀座線外苑前駅、都営地下鉄大江戸線国立競技場駅下車)で行います。どなたでも参加できますが、会費制(2500円)です。

受賞者・受賞作品は次の通りです。

◆基金賞=大賞(1点)

沖縄タイムス社・長崎新聞社・神奈川新聞社合同年間企画取材班の「安保改定50年~米 軍基地の現場から」

◆奨励賞(6点)

★朝日新聞長崎総局の「ナガサキノート 若手記者が聞く被爆者の物語」「祈り ナガサキノート2」(朝日新聞出版)

★記録映画「葦牙」制作委員会(岩手県)の「葦牙(あしかび)―こどもが拓く未来」

★下野新聞社足利事件取材班の「らせんの真実 冤罪・足利事件」

★著述業、野添憲治氏(秋田県)の「企業の戦争責任―中国人強制連行の現場から―」「遺骨は叫ぶ―朝鮮人強制労働の現場を歩く―」(社会評論社)

★フリーライター、室田元美さん(東京都)の「ルポ 悼みの列島」(社会評論社)

★与那嶺路代・琉球新報ワシントン特派員の「普天間問題を巡るワシントン発の一連の報道」

◆荒井なみ子賞(1点)

フリーの映像ディレクター、太田直子さん(埼玉県)の「月あかりの下で」(製作著作・グループ現代)

ニュースページへ

 

PCJFニュース75号を発行しました。


今年度の第16回基金賞の贈呈式は12月4日(土)午後1時から、東京・新宿区の日本青年館で行います。詳しくはニュース75号をご覧ください。

pcjfnews

PCJFニュース75号pdfPファイルはここをクリックしてください


 

<第16回基金賞受賞者・団体のプロフィル(敬称略)>

基金賞〈大賞〉
   

沖縄タイムス社・長崎新聞社・神奈川新聞社 合同年間企画「安保改定50年~米軍基地の現場から」 

沖縄タイムス社

〒900-8678  那覇市おもろまち1丁目3番31号

電話 098-860-3000(代表)

長崎新聞社

〒852-8601  長崎市茂里町3-1

電話 (095)844-2111(大代表)

神奈川新聞社

〒231-8445  横浜市中区太田町2-23

電話 045-227-1111(代表)

「日米安保改定から50年を迎え、基地と地域はどのような関係性を築いてきたのかー。本連載は、在日米軍などの主要基地が置かれてきた沖縄、長崎、神奈川の地方紙3紙が連携、基地問題を現場から問いかけたものである。掲載された紙面をもとに出版化したが、全国日刊紙でも例のない取り組みであると自負している。それぞれの地域ごとに分断化され、押しつけられてきた基地問題。それが、実は「同根の痛み」であることをリポートした意義は、小さくない」(3社編著の冊子から)

奨励賞
 

朝日新聞長崎総局「ナガサキノート 若手記者が聞く被爆者の物語」「祈り ナガサキノート2」(朝日新聞出版)

朝日新聞長崎総局

〒850-0033  長崎市万才町8-22-3F

電話095-822-1231

「朝日新聞社長崎県内版は2008年8月10日から、原爆をテーマにした企画『ナガサキノート』を連日掲載しています。被爆者の苦しみは、1945年8月から現在までずっと止んだことがなく『今そこにある重要なニュース』と位置づけ、読者へ、次世代へと伝えるために少しずつでも毎日載せようと考えるからです。取材・執筆は20~30代の記者が担当しました。『親も戦後生まれ』という若手たちです」(長崎総局デスク・佐々木亮)

 

「葦牙(あしかび)-こどもが拓く未来」

記録映画「葦牙」製作委員会

〒024-0056 岩手県北上市鬼柳町都鳥38-1

電話・FAX0197-67-0714

製作総指揮:武重邦夫 監督:小池征人 撮影:一之瀬正史

「1990年頃から顕著になってきた児童虐待は年々拡大し、かろうじて救われ、施設に保護されている子どもの数は4万人に及びます。これは幸運にも保護された数です。表に現れない数は30万人とも推定されています。未来の担い手である子どもたちの受難の先に見えるのは、ほころび始めた私たちの社会です。本作品は、岩手県盛岡市の児童養護施設『みちのくみどり学園』で職員たちの暖かなまなざしを受けながら、傷ついた心を再生していく子どもたちを通して、社会的養護の現状を描き出します」(同映画のチラシから)

 

下野新聞社足利事件取材班「らせんの真実 冤罪・足利事件」

下野新聞社

〒320-8686  宇都宮市昭和1-8-11

電話 028-625-1111(代表)

「専従記者3人の足利事件取材班は、09年10月から10年8月にわたり誤判原因の解明や菅家さんの名誉回復を目的として計89回の長期連載「らせんの真実 冤罪・足利事件」や関連記事を多面展開。冤罪が遺族に2重3重の苦痛をもたらす現実や、日本の刑事裁判史に残る冤罪事件の検証を通じ刑事司法制度の課題や改善点を問題提起する一方、裁判員裁判時代に警鐘を鳴らした。足利事件をめぐるメディアの報道について、菅家さんの弁護団から「マスコミがDNA鑑定神話をつくった」「菅家さんの真実の訴えに気付かなかった」など多くの批判が相次いだ。地方紙としてこうした指摘を真摯に受け止め、足利事件の捜査・公判段階の報道内容について当時の取材記者を実名で記事化し自己検証し、今後の取材や事件報道の教訓とする姿勢を読者に伝えた」(取材班  茂木信幸)

 

野添憲治(のぞえ・けんじ)

1935年、秋田県藤琴村(現・藤里町)に生まれる。新制中学を卒業後、山林や土方の出稼ぎ、国有林の作業員を経て大館職業訓練所を終了。木材業界紙記者、秋田放送ラジオキャスター、秋田経済法科大学講師〈非常勤〉などを経て著述業。

著書に『出稼ぎ』(三省堂)、『開拓農民の記録』(NHKブックス)、『秋田杉を運んだ人たち』(御茶の水書房)、『企業の戦争責任』『秋田県における朝鮮人強制連行』『野添憲治著作集みちのく・民の語り』(全6巻)、『シリーズ・花岡事件の人たちー中国人強制連行の記録』全4巻(以上社会評論社)などがある。『塩っぱい河をわたる』(福音館書店)で第42回産経児童出版文化賞を受賞。

 

室田元美(むろた・もとみ)

1960年神戸市生まれ。広告会社のコピーライターを経て、フリーランスに。現在は主に女性誌のライター、FMラジオ番組の旅をテーマとした構成作家として活動するかたわら、各地を旅して戦争に関する取材を行っている。共著に「戦争のつくりかた」(マガジンハウス)他。

 

与那嶺路代(よなみね・みちよ)

 1976年那覇市生まれ。高校3年時に米サウスダコタ州へ留学。琉球大学法政学科卒。国費で国立シンガポール大学大学院に留学、修士課程(東南アジア学)終了。03年4月入社。09年4月から政治部基地担当などを経て、10年4月からワシントン特派員。04年8月の沖縄国際大学米軍ヘリ墜落事故の現場を取材、事故の危険性や宜野湾市民大会など、キャンペーンを展開した。東京報道部では、在日米軍の再編と普天間飛行場の返還・移設問題を迫った。在沖海兵隊のグアム移転をめぐる現地住民の反対や社会資本整備の遅れなど、課題山積の状況を日本のメディアでいち早く連載した。

荒井なみ子賞
   

  映画「月あかりの下で」

  フリーの映像ディレクター・太田直子(おおた・なおこ)

1964年東京生まれ。高校非常勤講師や書籍編集などの仕事を経て、高岩仁監督の『教えられなかった戦争~マレー半島編~』(映像文化協会・1992)に演出助手として関ったのを機に映像製作を志す。主な演出作品に『俺は母ちゃんを殺した』(NNNドキュメント05),『テージセー~1481日の記憶~』(日本テレビ・2007)など。

 製作著作:グループ現代

 〒160-0022 東京都新宿区新宿1-11-13トラスト新宿ビル4F

 tel03-3341-2863 fax03-3341-2874

「月あかりの下で」をご覧になるみなさんへ

4年間、およそ週に一度のペースで学校に通い続け、撮影した映像がこの映画のもとになっています。あのクラスの若者たちと一緒に給食を食べ、階段の踊り場でしゃべったりするうちに少しずつ距離を縮め、本音を聞き出せるようになる頃には、彼らが本当にいとおしい存在になっていました。そして彼らの抱える現実が厳しいものであることを知るにつけ、定時制高校の役割が光を放ってみえてきました。家庭や社会の歪におしつぶされ、自暴自棄に陥る十代の若者たちに寄り添い、手を差し伸べ、とりあえずマイナスからゼロの地点までひっぱりあげる……そんな学校でした。ここにたどりつくまでに散々傷ついてきた若者たちの心を理解し受けとめ、新しい一歩を踏み出す勇気を与えてくれる場所でした。単なる居場所ではなく、若者たちを育てるために仲間の存在を意識させ、社会に目をひらかせる、まぎれもない学校でした。細かい校則チェックに煩わされることなく、目の前の生徒たちをどう育てたらよいかということに心を砕き、時間をさくことのできた先生たちも幸せ者でした。大人は本来、若者たちの成長に関わるのが喜びなんだなと、撮影者である私自身も一人の大人としてしばしば心を動かされながら、学校に足を運んだものでした。こんな学校・・・居場所であり、学びの場であり、仲間と、伴走する大人のいる場所が、いまこの社会の中でもっともっと必要とされているのではないでしょうか。
  (太田直子)

(この資料作成にあたり、連合通信社のご協力をいただきました)

 

第16回平和・協同ジャーナリスト基金賞にノミネートされた作品(2010年)

2010年11月13日現在●は映像関係、カッコ内は推薦者名、敬称略

鎌倉英世・監督「しかしそれだけではない。加藤周一幽霊と語る」<加藤周一映画製作委員会、09>(漆原淳俊)
   阿木幸男「世界を変える非暴力」<現代書館、10・3・20>(脇本純一)
  澤地久枝・中村哲「人は愛するに足り、真心は信ずるに足る」<岩波書店、10・2・25>(吉田嘉清)
  岩垂弘「核なき世界へ」<同時代社、10・1・15>(吉田嘉清)
5 かながわ生協労働組合編集「生協のいまを考えるⅡ」<かながわ生協労働組合、10・3・15>(森田邦彦)
伊藤孝司・監督「ヒロシマ・ピョンヤン」<ヒロシマ・ピョンヤン制作委員会、09>(自薦、鎌倉悦男)
纐纈あや・監督「祝の島」<ポレポレタイムス社、10>(鎌倉悦男)
中村和彦・監督「アイ・コンタクト」<アイ・コンタクト製作委員会、10>(鎌倉悦男)
演出、撮影・太田直子「月あかりの下で」<グループ現代、10>(鎌倉悦男)
10 ビデオプレス企画・制作「死んどるヒマはない―益永スミコ86歳―」<10>(鎌倉悦男)
  11 朝日新聞長崎総局「ナガサキノート 若手記者が聞く被爆者の物語」「祈りナガサキノート2」<朝日新聞出版、09~10>(花城敏朗、関口達夫)
  12 山田陽子「中国人就学生と中国帰国子女―中国から渡日した子どもたちの生活実態と言語」<風媒社、10・6>(自薦)
  13 三木健「『八重山合衆国』の系譜」<南山舎、10・6・1>(由井晶子)
  14 毎日新聞社「悲憤の島から」第1部日米のはざまで 第2部コザ孤児院<10・8・1~81・5>(岩垂弘)
15 NHK「証言記録 シベリア抑留」<10・8・8>(鎌倉悦男)
16 NTV「いじてぃめんそーれ故郷に進軍した日系米兵」<NNNドキュメント’10、10・8・8>(鎌倉悦男)
17 テレビ朝日テレメンタリー「紙の風船が降ってくる」<10・8・16>(鎌倉悦男)
18 フジテレビ「戦場の聴診器 6回死んだある軍医」<10・8・18>(鎌倉悦男)
19 NTV「奪われた北方四島 終戦後の悲劇」<NNNドキュメント’10、10・8・1(鎌倉悦男)
  20 古谷桂信「どうしてもダムなんですか?」<岩波書店、09・11・20>(自薦)
  21 布施祐仁「日米密約 裁かれない米兵犯罪」<岩波書店、10・4・28>(岩瀬弘)
  22 ラフマット・小野盛著、林英一 編・解説「インドネシア残留日本兵の社会史― ラフマット・小野盛自叙伝―」<龍渓書舎、10・5>(自薦)
  23 大石光伸・常総生活協同組合副組合長の活動(森田邦彦)
  24 「40年の時空間を超えたアフガニスタンを2人の写真家が撮らえた写真展」<沖縄市、10・7・17~25>(今郁義)
  25 稲葉剛「ハウジングプア」<山吹書店、09・10・24>(白崎一裕)
26 制作委員会「葦牙(あしかび)― こどもが拓く未来」<09>(山谷哲夫)
27 北日本放送「1枚の写真が…~泊事件65年目の証言~」<07>(岩垂弘)
  28 日本原水爆被害者団体協議会日本被団協史編集委員会編著「ふたたび被爆者をつくるな――日本被団協50年史」<09・5・1>(丸浜江里子)⇒前年度にノミネートされている
  29 高原至 写真 横手一彦、ブライアン・バークガフニ 文「長崎 旧浦上天主堂1945-58」<岩波書店、10・4・8>(花城敏朗)
  30 栗林一石路を語る会編著「私は何をしたか 栗林一石路の真実」(信濃毎日新聞社、10・10・1)<自薦>  
31 三上智恵「英霊か犬死か~沖縄から問う靖国裁判~」(琉球朝日放送、10・10・2放映)<由井晶子>
  32 沖縄タイムス社・長崎新聞社・神奈川新聞社合同年間企画取材班「安保改定50年~米軍基地の現場から」(10・1・1~6末)<自薦>
  33 下野新聞社編集局足利事件取材班「らせんの真実 冤罪・足利事件」(09・10・15~10・8・1)<自薦>
34 利田陽平「ネマニャ君が教えてくれたこと」<09・11>(土江真樹子、只友景士)
35 NHK/NHKグローバルメディアサービス「沖縄返還と密約~アメリカの対日外交戦略~」<10・5・16NHKBS1で放映>(原寿雄、柴田俊治、桂敬一)
  36 松田良孝「台湾疎開―『琉球難民』の1年11カ月」<南山舎、10・6・13>(自薦)⇒新聞労連第14回ジャーナリスト大賞
  37 益永スミコさん(映画『死んどるヒマはない』の主人公)の活動(中村易世)
  38 翻訳家・池田真里さんの活動(映画『忘れられたレジスタンス ― パリのモスク』=監督:Derri Berkani、1991年、フランス=の上映活動と絵本『パリのモスク ― ユダヤ人を助けたイスラム教徒』の翻訳など)(中村易世)
  39 与那嶺路代・琉球新報ワシントン特派員の「普天間問題を巡るワシントン発の一連の報道」<10・4~>(松元剛、岩垂弘)
  40 室田元美「ルポ悼みの列島」<社会評論社、10・8・15>(岩垂弘)
  41 高田昌幸、清水真「日本の現場 地方紙で読む」<旬報社、10・9・1>(田辺直正)
  42 半田滋「防衛融解 指針なき日本の安全保障」<旬報社、10・7・1>(田辺正直、脇本純一)
  43 横手一彦編者「長崎・そのときの被爆少女~65年目の『雅子斃れず』」<時事通信社>(花城敏朗)
  44 繁沢敦子「原爆と検閲」<中央公論新社、10・6・25>(加藤直子)
  45 レシャード・カレッド「知ってほしいアフガニスタン」<高文研、09・11・10>(芦澤礼子)
  46 工藤律子「フィリピン・私の家族は国家に殺された」<長崎出版、10・5・25>(石山永一郎)
  47 武田さち子「日本の子どもたち」<webサイト、00~10>(大貫隆志)
  48 野添憲治「企業の戦争責任―中国人強制連行の現場から―」<社会評論社、09・12・5>「遺骨は叫ぶ―朝鮮人強制労働の現場を歩く―」<同、10・8・15>(岩瀬弘)
  49 伊勢崎賢治「アフガン戦争を憲法9条と非武装自衛隊で終わらせる」<かもがわ出版、10・2・20>(脇本純一)
  50  琉球新報「小さな光の行方」<連載、10・8・25~10・11>(自薦)
  51 「世界」編集部編「日米安保Q&A」<岩波ブックレット、10・9・7>(和田智子)
  52 ドキュメンタリーディレクター堀川恵子さんの、裁判員時代にあらためて問う書作品(和田智子)
  53 土肥信雄ほか「学校から言論の自由がなくなる」<岩波ブックレット、09・2・6>(丸浜江里子)
  54 吉野高幸「カネミ油症 終らない食品被害」<海鳥社>(中村易世)
  55 知念ウシ「ウシがゆく」<沖縄タイムス社、10・9・15>(沖縄タイムス社出版部)
   

第16回平和・協同ジャーナリスト基金賞の選考経過

2010年11月25日

平和・協同ジャーナリスト基金(PCJF)

第16回平和・協同ジャーナリスト基金賞の選考経過は以下の通りです。

 審査には、鎌倉悦男(プロデューサー・ディレクター)、小林佐智子(映画プロデューサー)、高原孝生(明治学院大学教授)、坪井主税(札幌学院大学名誉教授)、森田邦彦(翻訳家)、山谷哲夫(ドキュメンタリー監督)の6氏があたりました。
 
 ■大賞にあたる基金賞には、沖縄タイムス社・長崎新聞社・神奈川新聞社3社の合同企画「安保改定50年~米軍基地の現場から」が、まず、文句なく全員一致で選ばれました。1960年に日米安保条約が改定されてから今年で50年。こうした節目をとらえて、この1年、同条約をめぐる論議が交わされましたが、この3社の企画は抽象的な論議を展開するというよりは、改定から半世紀迎えた「安保の現場」、すなわち在日米軍基地をかかえる地域から「50年」を検証したものでした。その結果、日米安保が改定時よりも大きく、しかも危険な方向に変質したこと、それを支える現場が依然として深刻な基地被害に脅かされていることが明らかにされました。選考委では「米軍基地が集中している沖縄、長崎、神奈川の3県を舞台にした取材だけに、日米安保の実態がより総合的かつ鮮明に浮き彫りにされた」「安保50年を論じたものの中では出色のレポート」とされました。地方紙同士の連携による年間企画という行き方も新聞の新しい試みとして注目されました。
 
 ■活字部門では、5点が奨励賞に選ばれました。朝日新聞長崎総局は被爆者からの聞き書きを長崎県内版に08年8月10日から連日掲載しており、これをまとめたのが「ナガサキノート 若手記者が聞く被爆者の物語」と「祈り ナガサキノート2」の2冊です。選考委では「毎日掲載というのはすごい。その継続性に被爆問題への並々ならぬ熱意を感じる」「若い記者が自分の言葉で書いている点に好感がもてる」と絶賛されました。
 
 下野新聞社足利事件取材班の「らせんの真実 冤罪・足利事件」は、冤罪と決まった足利事件について、なぜこのような誤判が起きてしまったのかを徹底解明し、再発防止策を提言したものです。とりわけ、地元紙としてどうして菅谷利和さんの訴えに気付かなかったかを徹底的に自己検証している点が評価されました。
 
 野添憲治氏の「企業の戦争責任―中国人強制連行の現場から―」「遺骨は叫ぶ―朝鮮人強制労働の現場を歩く―」は、中国人と朝鮮人に対し日本が戦時中に犯した強制連行と強制労働の実態を明らかにした労作です。野添氏は9年の歳月をかけて、強制連行の中国人が働かされていた135の事業所、やはり強制連行の朝鮮人が働かされていた37カ所の現場を訪れ、その実態をまとめました。選考委では「補償がなされないままこれらの事実が闇から闇に葬り去られようとしている今、野添氏の仕事は極めて貴重」「日本人に反省を迫る著書」とされました。
 
 室田元美さんの「ルポ 悼みの列島」も、自ら現場に足を運んでまとめたルポルタージュの労作で、北海道から九州まで23カ所の戦争がからむ遺跡を訪ね、現状を伝えています。選考委では「敗戦から65年。日本人の戦争体験が風化しつつある今、かつて日本人は何をしたのかを思い起こさせる貴重な報告」「一家に一冊あっていい」とされました。
 
 与那嶺路代さんは今年4月からワシントンに常駐する琉球新報のワシントン特派員ですが、普天間問題や日米関係についての報道がメディア関係者の関心を集めています。大手のマスメディアのワシントン特派員が書かない米国政府や米軍の動きを伝えているからです。「全国紙では得られない情報を発信してくれる」「米国内にも多様な意見があることを知らせてくれる」として、選考委は与那嶺さんの「ワシントン発の一連の報道」に奨励賞を贈ることを満場一致で決めました。
 
そのほか、布施祐仁氏の「日米密約 裁かれない米兵犯罪」(岩波書店)が「日米間には核密約の他にもう一つの密約があり、それを解明した力作」として最終選考まで残りました。
 
 ■映像部門では基金賞の該当作はありませんでしたが、記録映画「葦牙」制作委員会の「葦牙(あしかび)―こどもが拓く未来」が奨励賞に選ばれました。
 
 親による児童虐待が今や日本の大きな社会問題となっていますが、この作品は、そうした児童たちを保護し育む児童養護施設「みちのくみどり学園」(岩手県盛岡市)を取材したものです。児童、教師の日常生活と、その家庭をも記録して、児童たちが希望の光を見いだして懸命に生きる姿を丹念に描いています。
 
 ■荒井なみ子賞は8年前に創設され、今回が5回目の授賞です。女性のジャーナリスト、あるいは女性がかかわる問題をテーマとした作品を対象としていますが、 今年は太田直子さん演出・撮影の「月あかりの下で」が選ばれました。
 
 埼玉県内のある定時制高校に通う生徒たち。それは常識的な大人の生徒観からすれば、はみだし生徒・落ちこぼれ生徒ですが、彼ら彼女らも友情や愛を求めて精一杯生きている。彼ら彼女らを立ち直らせようとする教師たち。そうした生徒たち、教師たちの日常を6年の歳月をかけて追い、生徒たち、教師たちの内面を描き出した太田さんの演出力に絶賛の声が上がりました。 
 
 

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